マーケティングコラム

2016年11月08日

マーケティングオートメーションの導入ステップ(後編)

マーケティングオートメーションの導入ステップ(後編)

マーケティングオートメーションの初期導入について前編では、以下1~3のステップのお話をしました。
後編では、メッセージクリエイティブの制作以降のステップについてお話します。

  1. ビジネス要件定義
  2. キャンペーン要件定義
  3. データ要件定義
  4. メッセージクリエイティブの制作
  5. システムの実装・設定
  6. メッセージ配信のテスト
  7. 本格稼動

4.メッセージクリエイティブの制作

マーケティングオートメーション用のメッセージ制作に求められるスキルはズバリ、作り分けの力と言えるでしょう。単発のメール配信と異なり、ターゲットセグメント、シナリオ、チャネルの組み合わせにより、多数のメッセージパターンを用意しなければなりません。シナリオ全体を俯瞰しながら個別キャンペーン用のメッセージを書き分け、かつそれぞれがユーザーにとって見やすく分かりやすいデザインになっているかに配慮する。レベルの高いライティング力、デザイン力、編集力が求められます。加えて、そもそもそのマーケティングオートメーションシステムで配信・運用可能な仕様になっているか、ユーザーの環境で正しく表示できるフォーマットなのかなど、マーケティングオートメーションならではのチェックポイントがあるのです。

5.システムの実装・設定

マーケティングオートメーションはデータベース上の値をトリガーにしてメッセージを配信します。まずデータ要件定義書に沿って、データを格納するテーブル、データフィールドをシステム上に設定します。将来利用する追加シナリオの可能性やデータ項目の拡張性を見込んで、自社データベースの構造をそのままマーケティングオートメーションシステム上に欲張って設定すると、データベースが複雑になり、実装期間の長期化や運用時の設定難易度を上げ、配信パフォーマンスを下げてしまうことになりかねません。データの格納場所が準備できたら、テストデータを用意し、設定どおりにデータが正しいフォーマットで格納されるかを確認します。対象者の情報がズレなく格納されているか、文字化けデータはないかなど入念なチェックが欠かせません。LINEなど複数のチャネルを利用する場合は、LINEビジネスコネクトとの接続など、チャネルごとにシステム接続とデータベース設定が必要です。

データの準備が出来たら、キャンペーンとクリエイティブの設定です。
事前のキャンペーン要件定義にそって、誰に(ターゲット抽出のためのフィルター設定)、
何を(キャンペーン別の配信メッセージ割当や個別情報の差込条件)、いつ(配信開始条件の設定)、どのチャネルで(チャネル割当)配信するのかなど、システム画面を操作しながら設定していきます。マーケティングオートメーションシステムは、設定画面上でフィルター条件の対象者人数表示や、クリエイティブのプレビューなどの機能がありますので、設定の正しさや妥当性を判断しつつ設定作業を進めていきます。

6.メッセージ配信のテスト

上述の通り、設定されたシナリオどおりに、メッセージミックス(だれに、なにを、いつ、どのチャネルで)が適切に配信されているかを確認します。不具合が見つかった場合、要因を特定してしかるべき処置をする。データに不具合があるのか、参照が間違っているか、フィルターの設定や配信条件が誤っていないか、テスト配信結果を見ながら、設定プロセスの全工程を振り返り、原因の究明と設定修正を繰り返し行なわなければなりません。大変な作業ですが、配信事故を防ぐには欠かせない工程です。何をどう設定したらシステムはどう動くのかを思い描きながら作業する想像力と仮説検証力が求められます。

7.本格稼動

テスト完了後、本配信をONにし、マーケティングオートメーションシステムからの配信を待ちます。配信開始後も滞りなく配信されているか、システム監視は欠かせません。また、配信されたメッセージに対し不具合や不満の返信が入っていないか、カスタマーセンターにクレーム電話がかかっていないか、メッセージ受信者の反応にアンテナを張り巡らし、不具合を迅速に発見して対応できるよう備えておくことが重要です。

日々のメッセージ配信という作業から開放され、本来のマーケティングPDCAにリソース配分を増やせる利点がある反面、日常のシステム監視と不具合対応という業務が必要になるのもマーケティングオートメーションの現実です。配信頻度と規模、シナリオの複雑さにもよりますが、稼動後の運用を想定した実行可能な初期設計を行い、小さく始めて大きく育てていくアプローチがマーケティングオートメーション導入成否を左右するのです。

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