マーケティングコラム

2012年03月29日

リードナーチャリング戦略立案において押さえるべき3つのポイント

近年ホットワードとして取り上げられている「リードナーチャリング」ついて、その背景と実施に向けてのポイントをご説明いたします。

リードナーチャリングが注目されている背景

「リードナーチャリング」という用語について、人によって少し解釈が異なるケースはありますが、ここでは「獲得したリード(=見込顧客)の案件化が短期か中長期かを見極めた上で、適切なアプローチを通じて自社の製品・サービスへの興味・関心を高め、購入へ誘導していくための方法論」と定義させていただきます。

リードナーチャリングが求められるようになった背景としては、

  1. BtoB企業においてもマーケティングの重要性が高まってくるとともにROIがより強く求められるようになり、これまでフォローされることのなかった中長期的なリードも活用していく必要があるのではという機運が高まっている。
  2. インターネットの普及により、問い合わせが来る前に発注側での一次選抜が終わってしまうケースが増えているため、なるべく早い段階で見込顧客を捕捉することが求められている。
  3. リード獲得機会が増加した半面、短期的な案件確度の低いリードも増えているため、営業側でフォローするためのリソースに限界が生じ、より効率的な案件化の手法へのニーズが高まってきている。

という3点が主に挙げられます。

また、こうした状況に付随して、見込顧客の行動情報を把握・分析するためのツール、及び見込顧客を管理するためのシステムが登場・普及してきていることも、本格的にリードナーチャリングに取り組むという意思決定を後押ししているように思われます。

リードナーチャリング戦略立案のポイント

リードナーチャリングのゴールは企業の状況によって多少変わってきますが、基本的には「見込顧客が自社の製品・サービスの導入を具体的に検討する段階にまで育成して営業へ引き渡すこと」になります。
そのためには、先にも触れたように見込顧客が「今何を考えているのか」「今どんな情報を求めているのか」、及び「どれくらいの案件確度なのか」といった見込顧客の検討段階の「可視化」(=アタックリスト化)するための仕組み作りと各リードに対するアプローチ設計といったリードナーチャリング戦略の立案が必要となります。

リードナーチャリング戦略の立案においては、大きくセグメント・プロセス・メッセージの3つの要素を定義する必要があります。各要素の目的と押さえるべきポイントは以下の通りです。

1)セグメント:ターゲットの分類と案件確度の可視化
  • 業界/業種などで見た際に特徴や特殊性のあるリード、及び営業戦略上マークしている業界/業種/企業などに基づいて営業部門とディスカッションを行い、セグメントごとにリードの分類を行う。
  • 営業がフォロー対象としたいリードの要件を営業部門とすり合わせた上で、HOT/WARM/COOLなど案件確度を定義する。
2)プロセス:見込顧客育成のためのシナリオ作りとステップの構築
  • セグメンテーションしたそれぞれのリードに対して、製品・サービスの検討プロセスを整理し、それに沿った育成シナリオとアプローチ方法を設計する。
  • 効果的にリードを啓蒙・育成して自社製品・サービスの具体的な検討へ至るよう、案件確度に応じたアクションポイントを用意してステップを構築する。
3)メッセージ :見込客育成のための具体的なアプローチ内容の定義
  • プロセス設計時に定義した各ステップにてリードを「あるべき状態」へ導くために、どのようなメッセージを伝えるのかを具体化する。

リードナーチャリングのゴールが「有益なリードに営業を引き渡すこと」である以上、リードナーチャリング戦略立案においてマーケティング部門と営業部門との連携は必須となります。
ここで営業との共通認識・連携体制が構築できないと、せっかく苦労して立案したリードナーチャリングが全く機能しなくなってしまいますので、本格的にリードナーチャリングの実施を検討されている方はなるべく早い段階で営業とコミュニケーションを取ることを心がけてください。

案件確度の定義における「スコアリング」の活用とその考え方

策定した戦略に基づいて具体的にリードナーチャリングを運用していく上で、案件確度の定義は特に重要となります。
なぜなら、この定義が曖昧だとアプローチすべきリードへのアプローチが漏れてしまう、あるいは逆にアプローチすべきではないリードにまでアプローチしてしまうなどの問題が生じ得るためです。

案件確度をより明確にするために、「スコアリング」を利用するというのも一つの手段です。
スコアリングとは、リードの属性やアクションに応じて点数をつけて、その点数を基準に案件確度を定義・判別する方法です (例えばセミナー参加で1ポイント、資料請求で1ポイント、など)。
案件確度を定量化することで誰が見てもどのリードがどの程度の案件確度が可視化され、誰にアプローチすべきかが明確になります。

スコアリングを行う上で重要なのは、点数と案件確度が比例関係になるように定義・管理することです。
たとえば、セミナー参加回数に応じて機械的に加点すると、毎回セミナーに参加する人はスコアリング上では非常に案件確度の高いリードとなりますが、その担当者には決裁権がない、あるいは個人的な興味で参加し続けている「勉強熱心な方」という可能性も潜んでいます。
また逆に、セミナーには1回しか参加していないものの、具体的に導入を検討するためのセミナー参加だったという場合も考えられます。

こうした状況を防ぐために、弊社では案件確度を「適合度」「興味度」「検討度」の3つの要素に分けての点数化をご案内しております。

案件確度の3つの要素によるスコアリングの例

一般的にこれら3要素のどれか一つでも満たされない場合は案件化に至らないため、それを各要素が掛け算で繋げることで数式上で表わしております。
具体的な加点ルールは各企業の状況によって様々なので一概には言えませんが、一つの考え方・目安として参考にしていただければと思います。

なお、スコアリングを利用する場合は、合わせてクオリフィケーション(=リードのふるい分け)をきちんと行いましょう。
たとえば、アンケートやお問い合わせフォーム、フォローコールなどを通じて購入意思の確認や購入基準・タイミング、及び購入にあたってのネックを把握する、というように行うなどが考えられます。
メールのクリックやウェブサイトへのアクセス状況、セミナー参加といった行動履歴による受動的な情報収集だけでなく、能動的なアプローチを通じて見込顧客が現在どういう状態かを把握することで、具体的に営業に引き渡すかどうべきかどうかの判断や、マーケティング側で今後どのようにアプローチしていくべきかが判断できるようになります。

見込顧客が「今何を考えているのか」「今どんな情報を求めているのか」、及び「どれくらいの案件確度なのか」について、これまでは営業担当者の「勘」や地道なヒアリングしか手段がなかった状況から、見込顧客に直接確認をしなくてもある程度予測できる環境が整ってきたことで営業活動の効率化がより現実的に可能となってきました。

しかし、戦略に基づいて施策を展開しても当初の想定通りに行かないこと、あるいは一見うまく行っているようで実はうまくいっていないということも十分にあり得ます。
継続的に成果を上げていくためには定期的に効果検証を行い、戦略及び各種施策へのフィードバックを行っていくことが必要となります。

(執筆者:光山 勝之)

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