マーケティングコラム

2011年06月14日

メールとの比較から考えるTwitterのマーケティング活用

Twitterの日本国内での利用者数は2,300万人を超え(2011年5月現在)、企業のマーケティング活動における注目度も日に日に高まっている。

公式アカウントを持ち自社のマーケティング活動の中に積極的に取り入れる企業も多い今、改めて、企業がマーケティングに活用する際に理解しておくべきTwitterの特徴やポイントについて、Twitterと共通点の多い「メール」と比較しながら紹介したい。

プッシュ型ツールとして優れているTwitter

Twitterとメールが似ているのは、インターネットを介してプッシュ型のコミュニケーションを行えるツールであるという点。つまり、情報の発信側が好きなタイミングを選んで受信側に情報を届けることができるという点だ。

プッシュ型のツールは、強力であるがゆえに、場合によってはユーザーにとって非常に迷惑なものになりかねないため、あらかじめユーザーから許諾(パーミション)を得ることが求められる。

しかし、メールの場合は、メールアドレスさえわかれば、パーミションを得ていなくてもメールを送ることができてしまう「仕様」のため、迷惑メール(スパムメール)の問題が発生し、これがメールの最大の欠点となっている。

それに対して、Twitterでは「フォロー」や「ブロック」などの機能により、基本的にはこの問題を回避しており、このこともTwitterがユーザーから高い評価を得ている1つの理由になっている。

情報を拡大伝播するRT(ReTweet)の凄さ

Twitterでよく使われる手法の一つに「RT」がある。RTはReTweetの略で、他の人の「つぶやき」を、自分のフォロワーに転送することだ。「回覧」と言った方がわかりやすいかもしれない。
メールの転送(フォワード)に似ているところもあるが、決定的に違う部分がある。それは配信数と頻度の違いからくる情報の拡散力だ。

メールの場合、たいてい1人または数人を選んでメールを転送することが多いのに対し、Twitterの場合は「RT」はフォロワーへの全配信(何という大胆な仕様!)となるため、もしフォロワーが100人なら100人に、10万人なら10万人に転送されることになる。

このような仕組みになっているために、たとえ自分自身のフォロワー数が100でも、その中にいるフォロワー数10万の人がRTすれば、1万100のユーザーに情報が伝達されることになる。そしてRTされたものが、またさらにRTされ……と広がっていく。

頻度についても、メールの転送とTwitterのRTでは、大きな違いがある。

Twitterでは気軽にRTすることを許すカルチャーがあり、Twitterでの「つぶやき」のかなりの部分をRTが占めているという状況だ。この結果、RTの頻度は、メールの転送頻度よりも段違いに高い。

メールマーケティングでは、リスト数は情報伝達のボリュームを示す重要な指標の1つだが、Twitterマーケティングでは、フォロワー数以上に、RTも含めた到達数の方が指標として重要になるだろう。

個人情報を持たない気軽さ vs 持つからこそできるマーケティング

Twitterにおいては、企業側で個人情報を管理する必要がない。このこともTwitterのメリットとされている。

確かに、個人情報の取扱には細心の注意が必要であり、個人情報を管理する企業にはコストとリスクが発生する。
個人情報を活用せず、均一的なコミュニケーションによって「見込客の顧客化」を主目的にメールマガジンを配信している企業は多く、この目的においては、Twitterの普及次第では、Twitterはメールを超える可能性がある。

しかし、一方で、個人情報を持っているからこそ可能なコミュニケーションもあり、一人ひとりとの個別のコミュニケーションが重要となる「顧客との関係強化」においては、Twitterよりもメールの方が適している場合も多そうだ。

RFM分析の結果によりあるセグメントのみに情報を送ったり、カタログ請求者や商品購入者への個別フォローとなると、Twitterよりもメールに軍配が上がる。

メールの場合とは方法や業務プロセスは違うが、Twitterでも、インタラクティブなやり取りを行ったり、ユーザーサポートに活用したり、というやり方で「顧客との関係強化」を行うことはできる。目的によりメールとTwitterを使い分ける必要がある。

リアルタイム性の高さと、リアルタイムな情報発信の違い

Twitterはリアルタイム性が高いと言われる。地震発生時や、サッカーの大きな試合の時など、Twitterにはとてつもない「リアルタイム性」を感じた方も多いだろう。

だが、それは情報を発信する人と受信する人がすでに「つながっている」場合の話であって、情報をリアルタイムに伝える、つまり、発信したものを受信させる手段としては、Twitterよりもプッシュする力の強いモバイルメールや電話の方がリアルタイム性が高いといえよう。

もっとも、モバイルメールの場合は、プッシュする力が強いがゆえにユーザーに鬱陶しいと思われやすく、またユーザー側の料金発生などの問題もあるので、情報を厳選したり、頻度を少なめにコントロールしたりする必要がある。

やはり、ここでも、それぞれのメディアの特性が活きる活用方法を考えることが重要だ。

伝える情報の「量」「頻度」の違いとTwitter独特の「ゆるさ」

メールでは、ある程度の情報を1通にまとめて送るのが一般的であるのに対して、Twitterではそもそも「つぶやき」が上限140字の文字情報のみに限定されているため、1回あたりの情報量は非常に少ない。

一方で、Twitterでは、わざわざ電話やメールでは普通伝えないような些細な情報でも「つぶやき」として許容されるカルチャーがあり、メールよりもかなり多頻度での情報発信が許される傾向にある。

これは、自由にまた簡単にフォローしたりフォローを外したりできることから生じるTwitterの「ゆるさ」だが、企業が活用する場合には、そのような「ゆるさ」にも細心の注意を払う必要がある。

「ゆるさ」を排除し過ぎるとツマラナイと思われ、「ゆるさ」が過ぎると企業イメージを損なうリスクがあり、繊細なバランス感覚が求められる。

Twitterでは「つぶやき」のストリームから生まれてくるイメージを重視すべき

Twitterは少量多頻度のコミュニケーションプラットフォームとなるが、1回1回の「つぶやき」を個々に捉えるのではなく、数回の「つぶや き」のストリーム、さらには「つぶやき」のストリームから生まれてくるイメージを、いかに形づくるかがポイントになるのではないか。

Twitterユーザーは、その企業のブランドイメージそのものとまったくズレのないコミュニケーションを期待しているのではなく、ブランドイメージよりももっとフレンドリーでフランクな、それでいて良識があって丁寧なコミュニケーションを求めているようである。

「中の人」には、企業ブランドを背負いながらも、Twitterユーザーが期待するイメージに寄り添うように、さらには良い方向に裏切るように、企業からのメッセージを再構成・翻訳することが求められる。
「中の人」の責任は重く、意思決定者には覚悟が求められるのである。

以上、メールとの比較から、Twitterをマーケティングに活用する際に理解しておくべき6つのポイントについて紹介してきた。

「メール」も「Twitter」も多岐に渡る企業のマーケティング施策の1つであり、自社のマーケティング戦略の中で、どのような目的で、どのような役割を期待するかを、まず定義することが大前提となる。
Twitterの活用については、成功法則・ガイドラインが確立していないため、企業にとってリスクも多い一方、顧客との新たな関係性を築くチャンスともいえよう。

2011年6月14日
(執筆者:椎葉 宏)

お問い合わせ・ご相談などお気軽にご連絡ください

開封エンゲージメント

株式会社アマナ様
マルチデバイス時代のメールマーケティングコミュニケーション最適化への取り組み

クリエイティブサービス

ガシー・レンカー・ジャパン株式会社様
CV率2 .2倍。スマートフォンユーザーに伝えたいメッセージをダイレクトに訴求するレスポンシブメール。

CCMP

American Eagle Outfitters様
2週間で800万人以上にリーチ!ホリデーシーズンを通じて効果的なクロスチャネルマーケティングを実践。

開封エンゲージメント

ピーチ・ジョン様
メールが読まれている時間を計測して気づいた スマートフォンへの最適化でコンバージョンUP!

レコメンドconnector

イチオク様
クラウド環境で利用可能なレコメンドconnectorの導入により、短期間でレコメンドメールの開始が可能に。クリック率7倍、CV率5倍、開封率3倍を1ヶ月で実現!